☆我がヘッドフォン・スパイラルに終止符を!

Posted: 2010年7月24日 カテゴリー: GOODS&TOOL

 

長らくの沈黙を破り、ブログ再起動です! 

 

今回は、以前より頭の中に記事は

出来上がっていたものの なかなか暇がなく、

アップできなかった内容について、

以下に軽ぁ~るく? 紹介したいと思います。

 

約5年程前から、Ultimate Ears社の

 カナル型イヤフォン「Super.fi 5 Pro」を

  通勤専用機として愛用していました。

 

初めてこのモデルを手にした時、

     「今まで手にした数々の製品は、一体何だったのか?」・・・

 

   ・・・そう思ってしまうほどの衝撃を覚えました。

 

この製品から得られる音を 「イメージ的な例」で例えると、

自分にとっては、太陽のように明るくて元気なボーカルに加えて

まるで乾いた草原を吹き抜ける風のように

    とても心地の良い音を聞かせてくれる・・・

 

    ・・・そんなお気に入りのイヤフォンでした。

 

過去においても、数々の国産ヘッドフォンや

 イヤフォンを買い換えてきましたが、

  一時的にそのスパイラルを止めてしまうほど、

とても満足度の高い製品でした。 

 

ちなみに、このイヤフォン、国産・海外製問わず

今まで使っていた他のイヤフォンとは違い、

「エージングの必要性」というものを強く感じた

唯一のイヤフォンでもあります。

 
高級スピーカーの世界では、昔から常識でもある

このエージングという作業(儀式?)ですが、

ヘッドフォンやイヤフォンでは、今まで必要性を

特に感じた事はありませんでした。

 

想像するに「バランスド・アーマチュア方式」というのが

元来エージングを必要とするユニットではないかと

思うところであります。

 

以前、本ブログにも書きましたが、最初購入して

音を初めて聞いた時は、「コレ壊れているんじゃない?」と

本気で焦るほど「ひどい音」がしました。

 

すぐにWEBで調べたところ、

エージングで音が変わるとありましたので、

 さっそくエージングを開始しました。

 

毎日の通勤で使用しながらのエージングでしたので、

 その効果や音の変化がリアルタイムで

  手に取るように判りました。

 
工作精度が悪かった時代・・・昔でいうところの

 バイクや車の「慣らし運転」あたりの話と

 ある意味 似ている部分があるのではないかと思います。

 

この「エージング」の効果についてですが、

 まず最初に高音ドライバー側に変化があります。

 

最初はコモったうえにザラついて

 やや歪っぽい高音域が、

 そのうちフリクションが取れた高回転エンジンのように

 切れ味鋭くストレスなく鳴り切るようになります。

 

このとき、低音側はまだ燻っており、

 高音が強調されたとてもバランスの悪い音に

 なってしまいます。

 

 変化があったのは嬉しいのですが、

 ここでまた不安になります。   

 
   やっぱ不良品かもしれない・・・

   「早々に交換してもらった方が良いのでは?」

 
 

高音側が慣れたところで、

 多少パワーを掛けてエージング作業を継続します。

 

アンプにつなげて一晩中鳴らしっぱなしにすること

 ・・・

    ・・・え~とぉ。

    どの位の時間を要したのでしょうかねぇ?

 
 ・・・既にエージングに要した時間は、

     残念ながら、ほとんど覚えていませんw 

 
 でも、ついにやりました!

 
痛い位にパンチのあるドラムの音が

気持ちよくビシバシと出るようになりました。

 

それは、まさに自分が待ち望んだ

     「痛快サウンド」そのものです。
  
 

これで全体域に渡って、モニターライクで

スピード感あふれる元気なサウンドが

得られるようになりました。 
 

   その後、愛機として君臨すること約5年・・・
 

本体のヒビ割れや4度のリケーブル(断線)を経たのち、

 内部断線による故障によって現役を退く事になりました。

 

その後、「Super.fi 5 Pro」の後継機として選ばれたのは、

発売早々から気になっていた 同じUltimate Ears社の

  「Triple.fi 10 Pro」でした。

 

 
  

発売当初よりも値段もグッと下がり、高いながらも

  なんとか許せる価格帯になっていました(笑)

 

自分にとって、この過酷な東京の通勤において、

良い音で音楽が聞けないというのは、

それは、もう死活問題でした。

 

拷問のように超不快な通勤地獄からの

 精神的負担を少しでも和らげるため、

 全ての感覚を「聴覚」に集中して通勤する

  必要があったからです。

 

聴覚以外の感覚を閉ざさないと、

 不快な感覚に呑まれてしまって、

 とてもじゃないけど自分の心、精神が持ちません。

 

「心臓に毛が生えている」とか、

 「タフで打たれ強い」とか・・・

 好き勝手に周りの人達は私の事を言いますが、

    こう見えても意外と繊細な面もあるのです。

 

 そんなこんなで、2010年4月に「5PRO」の

  上位機種である「Triple.fi 10 Pro」を

  価格.com経由の通販にて購入しました。 
 

 

 

商品が届いて、早速視聴するも5PRO同様に

 「非常に残念な音」が聞こえるではありませんか・・・

 

思わず不良品かと思ってしまった「5PRO」よりは、

 遥かにマシな音ではありますが、どう贔屓に考えても

 4万円近くもするイヤフォンの音ではありません。

 

「情報量の多さ」と「音場の広さ」については、

 確かに最初から確認することはできますが、

 どう頑張っても聞こえるのは6千円~8千円程度の音です。

 

 このモデルのレビューにおいて、「エージングは不要!」と

 何の根拠をもってか知りませんが、豪語している御方が

 いるようですが、私は真っ向反対の意見であります。 
 

このモデルは「5PRO」と同様に 
 
  「エージングは必須」であると考えます。 

 
 はっきりいって、「エージングは不要」と言っている

人は、6千円以下の国産モデルで十分w

 
 こんなにはっきり違いが出る「音の違い」が

  全く判らないんですから、正直、お話になりませんっ!

 

 お馬鹿なレビューを見ていて、

 思わずコッチが恥ずかしくなってしまいます。

 

  高価なイヤフォンがハッキリ言って「勿体ない」です!

 

 
ここで勘違いしてはならないのが、

 別に自分の意見を 他人に押し付ける気など

 微塵もありませんし、「10PRO」を無暗に

 勧めるつもりもありません。

  (今は、もっと安くて良いモデルが沢山出ております)

 

色々な意見があるなかの一つとして、

 参考にでもしてもらえればというお節介心からの

 レビューとなります。

 
人には、各々の「好み」というものがあります。

  艶っぽさや、温かみ、しっとりとした雰囲気を

  大事にする人には恐らくこのモデルは合わないでしょう。

 

もちろん使い方や目的によっても選択肢は変わってきます。

 他にも優秀なイヤホン、ヘッドフォンは多々あります。

 

 自分も色々と人様のレビューを参考にしたクチですが、

 もし、環境が許すのであれば、実際に視聴して、

 色々な好みや、使い勝手、使用目的を良く検討したうえで

 自分にとってのベストをチョイスするのが良いと思います。

 
さて、「10PRO」のファーストインプレッションは

  とても残念な結果だったのですが、

先程も申したとおり、情報量の多さと音場の広さは、

 最初からはっきりと実感することが出来ます。

 

また、全体のバランスも「5PRO」ほど悪くはなく、

 全体的に元気が無く、広い空間で霞が掛かったような

 鳴り方をするだけで、十分に聞くに堪えるものです。
 
  まあ、4万円の音、パフォーマンスは微塵も無いけれど、

  とりあえず、ごく普通に使えるレベルでしょう。 

 

   これが「10PRO」の第一印象でした。

 

さて、ここでエージングを行います。

  「5PRO」と同様に高音域から先にアタリが

 付いていきます。

 

毎日普通に聞いていれば、おそらく中高音に関しては

その変化が誰にでも判るのではないかと思います。

 

 判らないという方は、既にオーバークオリティの

 製品を購入してしまったという悲しい現実があるだけです。

  
ポルシェを買って農機具を積んで畑の畔道を

 走っているという・・・ある意味とっても贅沢な使い方

 なのかもしれませんww

 (10PROは、フェラーリではありませんw) 
 

さて、高音域のドライバーが馴染むに伴って

 全体に掛かっていたモヤといいますか、

 景色でいうところの霞が晴れて、輪郭がはっきりして

 音像が遠くまでクリアに見えるようになってきます。 

 
 しかし、最初はそこそこ全体のバランスが取れていたのが、

 この事によって、一気にバランスが崩れる形となります。

 

 しばし、中高音だけが突出した期間が続くことになります。

正直、この間の音は聞くには堪えませんでしたので、

 アンプに繋げたまま、しばらく放置する事になりました。

 

 ここで意外と曲者だったのは、最後に残った

 低域のドライバーでした。

 
 このドライバーのエージングには、

   思った以上の時間を要しました。

 

その後、とりあえず聞けるレベルにはなったのですが、

 使いながらのエージング期間というのが続くことになりました。

 
 低域のドライバーは、本当に徐々に

 アタリが付いていくといった感じでした。

 

 本当にジワリジワリと変化していったので、

 どこで安定(完了)したのか、正直判りません。

 
音が安定したあとの評価は、

 他の方がWEB上において良いレビューを

 されているとおりの内容ですね。

 

「5PRO」とは方向性といいますか、毛色が違いますが、

 対応バンドの広いとても優秀な製品だと思います。

 

酷評している方も見受けられますが、

 購入初期の状態であれば、

 ある意味、納得のできる評価だと思います。

 

  なんていったって、4万円支払ってって、

   6千円程度の音しか出ないんですから・・・www

 

あと、このモデルは再生環境と聞くソースによっても

 評価が変わる可能性があると思います。

  良くも悪くも再現性が高いのだと思います。

 
ポップスなんかは、レコーディング環境が再現されて

 音場も当然狭くなりますし、再生環境が悪ければ

 それなりの音しか出てきません。 

 
 個人的な不満といえば、普段使っているiPhoneの

アンプの駆動力が足りない所為なのか、「5PRO」と

比較してしまうと、ちょっと全体的な鮮度といいますか

元気の良さが足りないような気がしているところです。

 
 Phoneのアンプでは、低音のドライバーが

  十分に駆動しきれていないような

  ・・・そんな感じが現在の唯一の不満点です。

 

本来の性能を発揮するには、それなりの再生環境

 最低でも良質の専用アンプが必要なのかもしれません。
 

 

 

現在、海外製の某ケーブルを使用していますが、

 標準ケーブルでは得られなかった繊細さが付加されました。

 
また、中音域が凹むという評価が多いですが、

 エージング&リケーブル&イヤーチップの選択で、

 聴感上は、ほぼフラットな状態になりました。

 

 

 

標準で付属しているケーブルは正直、

 あまり良いものであるとは思えませんので、

 各ユニットが持つ本来の性能を発揮したいのであれば、

 リケーブルをお勧めしたいところです。

 

「10PRO」を使ってみた正直な感想としては、

 「通勤で使う」には、どうにも「オーバークオリティ」で

  あるように思えます。

 

 むしろ通勤スペシャルとしては「5PRO」の方が

 個人的にはベストバランスだったように感じるところです。

  

かといって「10PRO」を家で使うというのも

 私個人の使い勝手としては、少々疑問だったりもします。

 
「家でじっくり」というのであれば、別にカナル型である

 必要性が無くなって、もっと別の選択肢があるように思うからです。

 

自分の主たる使い方である「通勤スペシャル」を

 限定として考えた場合、確かに「オーバークオリティ」という

 話になるのですが、決して満足度が低いという訳ではありません。
  

「5PRO」を購入した時のように

 「今まで聞こえなかった楽器や音が聞こえてくる」

 などという事は、まずもって無いのですが、

 表現力の差というのは、通勤時における使用においても

 如実に感じるところであります。

 

特に弦楽器などは、5PROの時は楽器が「鳴っている」と

 いう感じだったのですが、10PROだと奏者が楽器を

 「演奏している」という感じになります。

 
これは、表現力と情報量の差が成せる技だと思います。

 

 また5PROは全てにおいて「エネルギッシュ」だったのが、

10PROは全体的に「上品で繊細」な感じがします。

 

これが、5PROから乗り換えると物足りなさに

 繋がるのかも知れません。

 

この点は外付けアンプでクリアできるかどうか・・・ 

 
  今後の課題と言ったところでしょうか?

 

今回使い始めてから、かなり時間が経ってからの

 レビューとなった訳ですが、実は今使っている

 「10PRO」は、訳あっての2代目の「10PRO」となります。
 

初代は購入して1年以内の保証期間において

 故障してしまったので、新品交換となりました。

  
冒頭に述べた「エージング」の話は、

 機器のエージングではなく、実は「人間の耳」のエージングだった・・・

     な~んて恥ずかしい「落ち」にはしたくは無かったので、

  今までレビューを控えていた訳であります。
 
 

今回、決して「思い込み」ではなく、

 上記レビューが「確信」に変わったことで、

 この度ブログにアップしようと思った次第であります。

 

今回、「Triple.fi 10 Pro」の購入により、

 私自身も「オーバークオリティ」となったところで、

 今まで続いてきたヘッドフォン・スパイラル(通勤用)に

 ようやく終止符を打てたと思うところです。
  

最後に、完全に余談ではありますが、自分の場合の

 「エージング」方法を以下に紹介します。

   まず、ネット上に配布されている「ピンクノイズ」を

  あらかじめダウンロードしておき、

  (注:ホワイトノイズではありません) 
 

イヤフォンを使わない寝ている間を利用して、

 音を流しっぱなしにして朝まで放置するというやり方です。

 
音量は、通常聞いている音量で十分です。

  べつに普通に使っていてもエージングはできる訳ですが、

 より早くベターな状態にするために有効な手法だと思います。

「バランスド・アーマチュア方式」の新品を購入して、

 興味があるという奇特な方は、試してみてください。

 
 
 

 最後に5PROで断線したケーブルをDIYにて、

PC用の愛機であるKOSSの「SportaPro」に移植しました。

 

 こちらも、高音域が伸びるようになって、

なかなかGOODな状態になりましたよ! 
 

 今回は、MARKの毎日を陰ながら支える、

                     「お気に入りGOODS」の紹介でした~! 

  

 >20110220 wrote.

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